東郷小水力発電&中央北部市場
農林水産委員会の県内調査を報告します。
まずは、愛知用水総合管理事務所の小水力発電。
東郷町にあります。
稼動はH17年。年間7300MWh、一般家庭2000世帯分の発電。
CO2換算すると原油ドラム缶1万本に相当します。
自然エネルギー発電として注目すべきは安定度。
質問してみたところ、97%の安定稼働率との回答でした。
(稼働停止の要因は送電線への落雷)
ダム水力発電が大雨時に停止することを思うと驚異的な安定度です。
(ダムは、下流水位を下げる遊水機能を持っているため、大雨時は放水できません。)
これには、東郷調整池が都市用水としての機能も持っていることも重要で、
農業用水を必要としない冬場にも需要があることで可能にしています。
また、設備としては最大発電力にまだ余裕があり、
計画発電量の枠を外せばもっと出力を上げることも可能とのことですので、
現在は安定供給範囲内で稼働していると言えます。
小水力発電は、固定買取制度×稼働安定度+送電設備への近さ=で、採算に合うかが計算できます。
送電設備に多額な投資を必要とすることから、
送電線との距離が小水力発電のカギになっているのは意外な事実です。
続いては、
名古屋市中央卸売市場 北部市場。
西春日井郡にあり、青果と魚の市場です。
マグロなどを扱うスペースは、冷気のように白くかすんでいますが、
オゾンミストによる殺菌なのだそうです。
立ち入りも長靴の消毒が義務付けられており、外から見るだけです。
ここは、仲卸さんたち出店者の共同出資で改修されたそうで、
ザラ板の上に魚が並べられているような昔の光景はもう無いそうです。
市場全体の取扱量は年々微減で、施設の老朽化についても取り組む必要があるとのことでしたが難しい問題です。
産地との直接取引をする流通の多様化もありますが、
何より人口が減れば市場流通量が減るのは必然で、
(人口が減らなくても高齢化すれば食べる量が減りますから市場流通量は減りますね。)
人口変化の影響が大きいだけに、単純に拡大を目指しましょうというのはおかど違いで、
近い未来の問題が先鋭的に現れてくる場所だと感じます。